研究課題/領域番号 |
18K02954
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
吉冨 友恭 東京学芸大学, 現職教員支援センター機構, 教授 (20355829)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 記録映像 / 河川環境 / 視覚化 / 教材化 / 方法論 |
研究実績の概要 |
河川環境は動的で構造的に複雑であり、水の特性上とらえにくい対象である。そこに人を含む多様な生物が依存している。本研究では、そのような河川環境の視覚化に焦点をあて、記録映像の活用と教材化の方法を提案することを目的としている。 昨年度に開発した野川(東京都)の特性や環境問題を視覚化したデジタルコンテンツ(イラストレーションをインタフェースとして用い、ライブラリーの映像が呼び出されるよう、描かれた要素との対応関係を整理して映像コンテンツをリンク)を事例として、博物館等のて展示施設に見られる他の河川を題材とした展示・教材の事例との比較を行いながら、今年度は映像とイラストレーション双方の役割について考察した。 映像では、動的な事象や現場での観察のタイミングが限られる事象を収めて提示することができ、実際に生じている状況を詳細かつ鮮明に表現することができることが確かめられた。 イラストレーションでは、対象とする環境の全体像と伝えたい事象、その周囲との関係性を明示でき、映像では記録が困難な地中や水中を断面化して描くことにより、とらえにくい事業を可視化できることが確かめられた。 以上から、映像とイラストレーションが補完し合い、河川の特性や環境問題の視覚化を可能にすることが示された。 映像については、その素材とあわせて、映し出された事物・事象の詳細はもちろん、その背後にある関連する事柄や状況の補足説明が重要であり、それらの情報の抽出には、聞き取りをはじめとする調査が有効であることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で調査を進めることが厳しい状況にあり、予定していた複数のフィールドや施設、教育現場での調査を進めることができなかった。野川を題材に河川の特性や環境問題を視覚化したデジタルコンテンツをもとに、他の河川を題材とした展示・教材の事例との比較を行うことはできたが、モデルとして示すデジタルコンテンツのライブラリーへの質の高い映像および補足説明の追加や、インタフェースとなるイラストレーションの表現の調整が今後の課題として残されている。
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今後の研究の推進方策 |
野川の特性や環境問題を視覚化したデジタルコンテンツの開発過程において得られた知見をもとに、河川環境の視覚化の要点や留意点について、ガイドラインをイメージした形式でまとめていく。 過去の映像資料については、記録媒体・再生機器の変化や経年による保管場所の変更等により、劣化や滅失、散逸が心配されているものが多い。したがって、映像資料の所蔵状況調査については継続し、適宜ライブラリーに追加する作業も進めていく。コンテンツとして質を高めるためには、映像素材の補足説明の追加も検討していきたい。 開発したデジタルコンテンツは教育現場に広く発信できるよう、ウェブ教材や映像展示として完成させ、具体的なモデルとして示したい。
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