研究課題/領域番号 |
18K03005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 東筑紫短期大学 |
研究代表者 |
釘原 直樹 東筑紫短期大学, 食物栄養学科, 特別研究員 (60153269)
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研究分担者 |
綿村 英一郎 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (50732989)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 服従行動 / 命令者 / 犠牲者 / 第三者 / 道徳 / 原因帰属 / モラル・ディスタンシング / 服従者 / 服従実験 / 目撃者 |
研究成果の概要 |
観察者の目に映った、命令者(実験者役)、服従者(教師役)、被害者(生徒役)の3者の姿を分析した。過去の服従行動の研究は人がいかに権威に弱いのかを明らかにした。本研究は視点を変えて、第三者がこのような状況をどのように解釈するのかに注目した。実験群(過去に行われた実験では65%ないし80%の人が450Vの電撃を与えたと知らせる)と、そのような情報を与えない統制群が設定された。評価者が自分を教師役と想定した場合の電撃投与量は統制群より実験群の方が多かった。また行動原因を当事者の特性よりも状況に帰属する傾向が高かった。パーソナリティ評価変数と電撃量の関連も見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジェノサイドといった悪魔のような所業を行った人物に対して、性格や特性にその原因を帰属すれば、事件や現象全体が簡単に説明可能であるうえに、自分たち(第三者)の善が再確認できるというメリットがある。これが根本的帰属錯誤(fundamental attribution error)の主な原因である。本研究は服従実験の一部始終を提示することにより、このようなバイアスが教師役だけでなく、実験者や生徒役に対しても生じるのか、責任配分はどのようになるのかについて分析した。この実験は戦後の軍事裁判の解釈や戦争責任の問題にも関係するものと思われる。さらに児童虐待のフレームに置き換えた場合についても検討した。
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