研究課題/領域番号 |
18K03007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
森永 康子 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (60203999)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ジェンダー / システム正当化 / ジェンダー格差 / 好意的性差別主義 / ステレオタイプ / バックラッシュ / 好意的性差別態度 / 経済格差 / キャリア選択 |
研究成果の概要 |
他の先進国に比べ,日本ではいまだに大きなジェンダー格差が残り続けている。この原因について社会心理学の立場から検討した。その結果,不平等を生んでいる既存の社会を肯定すること(システム正当化)によって,幸福感が高まること,特に,この作用は女性に強く働いていることが示された。また,結婚や出産で転職や退職した女性の中で,その決定を自分で行ったと思う程度が強いほどシステム正当化をすることが見出された。さらに,女性には男性にはない素晴らしい特性があるといった信念(好意的性差別態度)がシステム正当化の働きをしていることなどを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の大きなジェンダー格差について,社会学や経済学ではさまざまな説明がなされているが,心理学ではこれまであまり検討されてこなかった。本研究では社会心理学のシステム正当化理論をもとに,格差維持の心理学的基盤を体系的に検討しようとしたものである。システム正当化によって幸福感が高くなることなどを見出し,格差が維持されるメカニズムの一端が解明できた。本研究の結果は,ジェンダー格差を縮小させるための手がかりを得るためにも有用なものである。
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