研究課題/領域番号 |
18K03010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2018-2021) |
研究代表者 |
山 祐嗣 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (80202373)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | コンテクスト / 比較文化研究 / モラルジレンマ / 二重過程理論 / 省略三段論法 / 後知恵バイアス / 推論 / 比較文化的研究 / グローバル化 / 弁証法的思考 / モラル推論 |
研究実績の概要 |
日本、韓国、台湾、フランス、英国において実施した省略三段論法の受容の文化差(高コンテクスト文化において受け入れられやすい)を検討した研究は、本プロジェクトの中核だが、現時点で論文は学術誌に投稿されてはいるがまだ審査中である。省略三段論法の受容についての文化差は見られなかったが、相手が知っているものを省略しても良いかどうかについては、日本、韓国、フランスにおいて許容されやすかった。これは、言語における省略の影響と推察され、高コンテクスト文化のコードスイッチングである。コードスイッチングとは、情報の受け手がどの程度コンテクストを共有度に応じてのスイッチである。これについて、Wu, Yama, & Zakaria (2023)の研究でさらに明らかにされている。この研究では、中国人と日本人が互いに相手を低コンテクスト文化スタイルとみなしており、この理由は、両国民とも相手国民に対して、自分の国のコンテクストが共有されていないとして、低コンテクストスタイルで話しているからであると、推定された。さらに、この研究は、低コンテクスト文化は、異文化コミュニケーションによって生ずるとされる理論(Gudykunst, 1991など)の検証にもなっている。 このほか、Frointiers in Psychologyにおいて"The role of culture in human thinking and reasoning"という特集の編集を行った。また、学術誌の「認知科学」の論文において、熟慮は直感をどのようにしてどの程度制御できるかについても論じた。さらに、Bence Bagoを中心に多くの国々からデータを収集した義務論的・功利的推論に基づくモラルジレンマ研究が、Nature Human Bhaviourから出版された。この推論は基本的に文化普遍的だった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
省略三段論法の比較文化研究の論文の執筆が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
低コンテクスト文化は、異文化交流が頻繁な環境で生じやすいということが検証された。本検証をもとに、では異文化交流が頻繁な環境はどのように形成されるのかを検討して、より生態学的な文化差理論を構築する。また、高コンテクスト文化から低コンテクスト文化に変化するときに、どのような社会的問題が生じうるのかについて検討する。
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