研究課題/領域番号 |
18K03081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 仁愛大学 |
研究代表者 |
竹村 明子 仁愛大学, 人間学部, 教授 (80526666)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 二次的コントロール / 発達 / 調和 / 生涯発達 / 受容 / 文化比較 / 自己調整 / 人生に関する知恵 / 心的外傷後成長 |
研究実績の概要 |
当該テーマに関する調査を実施し分析結果をまとめ,研究協力者とともに学術論文および学会等で発表を行った。 第1に新型コロナウイルス流行禍において,大学生の本来感(自分らしさの感覚)と二次的コントロールの間の関連について検討を行った。その結果,二次的コントロール得点が高いほど,大学生の自分らしさや居場所感が高いことが確認された。この結果をまとめ日本心理学会第86回大会でポスター発表をしたり,仁愛大学研究紀要に論文を掲載したりした。 第2に,明星大学の岡林教授やデラウェア大学のモーリング教授と共同で,夫婦喧嘩や協働活動の出来事における高齢夫婦の対処行動を測定する尺度 the Optimization in Primary and Secondary Control Scales (最適化尺度と一次的・二次的コントロール尺度)の構造的妥当性の検討を行った。具体的には,日本の高齢者夫婦200組とアメリカの高齢夫婦220組を対象に尺度の質問項目に関して,インターネット・リサーチ会社に依頼して回答をもとめデータを収集した。その結果,先行研究では5因子として報告されている尺度のうち「補償的一次コントロール」が「代替方略」と「サポート希求」に分かれ6因子であることを見出した。この結果を岡林教授が筆頭著者としてBehavioral Scienceに投稿し,採択された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は二次的コントロール(SC)の戦略的機能を明らかにするために,4つの研究を計画していた。第1が戦略的SC尺度の作成,第2がSCの発達的変化,第3がSCと心理的健康や発達に関する変数との関係,第4がSCと人生の知恵との関連を明らかにすることである。そのうち第1と第2の計画は実施ずみであり,所属大学の紀要論文等に発表した。しかし,実施した後に作成した質問項目や測定方法に新たな問題が見つかり,それらの改善を行う必要がでてきた。また,第3と第4の計画に関して,問題のある質問項目ではあったが,SCと心理的健康や発達,人生の知恵との関連を調査しているが,対象サンプルが小規模であるため,今後サンプルを拡大し多様な年代を対象とした調査をする必要がでてきた。以上のように,一度計画通りに調査を行ったものの,分析した結果新たな課題が見出されており,その解決に時間がかかったため計画は少し遅れ気味である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の課題としては,①二次的コントロールを測定するための尺度(質問項目)の内容について見直しを行い尺度の改善を行う,②改善した尺度の信頼性と妥当性の検討を行う,③ 改善した尺度を用いて,多様な年代を対象に二次的コントロールと心理的健康・発達変化・人生の知恵との関連を調べる調査を実施する,ことが必要である。具体的にはリサーチ会社などを利用して,データ収集を行う予定である。
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