研究課題/領域番号 |
18K03110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 医療創生大学 |
研究代表者 |
窪田 文子 医療創生大学, 心理学部, 教授 (20195506)
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研究分担者 |
末次 晃 医療創生大学, 心理学部, 教授 (40324892)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 動作法 / 重心動揺 / 立位姿勢制御 / 情動反応 / 情動状態 / 姿勢制御 / 自己弛緩 / 感情状態 / 体験様式 / 心理療法 / 効果研究 |
研究実績の概要 |
本研究は、動作法により身体の緊張を自己弛緩することによる立位姿勢の制御の変化の様態を、重心動揺などの生理的指標と安定感などの主観的指標を用いて捉えることが第1の目的である。また、立位姿勢の安定に伴い、不安などの感情状態の変化について検討することが第2の目的である。 今年度は新たに3名からデータ収集を行い、これで収集したデータは15名分となった。この15名の動作法実施前後の変化について、重心動揺(総軌跡長、外周面積、単位面積軌跡長)、主観的指標(踏みしめ感、まっすぐ感、安定感)、感情状態(STAI、POMS)を用いて検討した。 その結果、主観的指標については、1試行を除いて、全ての参加者が、1試行以外のすべての試行で、動作法実施後に安定感が増加したと報告した。重心動揺との関係を見るために、縦軸に重心動揺の指標を、横軸に安定感をとり、5回の動作法前後の変化をグラフにプロットした。前後を結んだ線の角度が右上がりの場合を増加、右下がりの場合を減少とし、15名の5セッション全部の75試行を単位面積軌跡長について分類した。その結果、増加28試行、減少44試行、その他3試行であった。さらに、総軌跡長と外周面積の増・減を合わせてみると、単位面積軌跡長が増加した28試行中、総軌跡長が増加、外周面積が減少が8試行、総軌跡長、外周面積ともに減少が20試行の2パターンのみであった。単位面積軌跡長が減少した44試行中、総軌跡長、外周面積ともに増加が19試行、総軌跡長が減少、外周面積が増加が24試行、総軌跡長、外周面積ともに減少が1試行で主に2パターンになった。以上から、動作法前後での重心動揺の変化については、ある一定のパターンに収まることが示唆された。この内容について吟味していくことで、動作法によりどのような姿勢制御の変化がもたらされたについて推測する手掛かりとなると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動作法は身体接触を伴うため、実験は、コロナウイルスの感染状況を見ながら行う必要がある。このため、データ収集に時間を要した。また、先行研究が少ない、探索的な研究であるため、データを収集しながら、意味あるデータ分析の方法を編み出していく必要があり、通常の実験研究に比べると、時間を要する。
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今後の研究の推進方策 |
これまで15名からデータ収集を終えている。当初20名を予定していたが、今年度が最終年であるため、新たにデータ収集は行わず、この15名のデータについて、分析を行う。昨年度の分析から、動作法の前後で、重心動揺の3つの指標の変化には一定のパターンが見られることが明らかになった。まずは、この点を検討し、動作法前後の姿勢制御の変化について検討する。また、客観的指標として収集している筋電位と立位画像についても分析し、動作法による姿勢制御の仕方の変化について、全体像をとらえる手掛かりとする。
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