研究課題/領域番号 |
18K03118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
藤野 京子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10386568)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 家族 / 非行少年 / 犯罪者 / 立ち直り支援 / ナラティブ / 社会的孤立 / 役割アイデンティティ / 被害者 / 親 / 一般人 / 加害者意識 / 被害者意識 / 現実逃避願望 / 罪悪感 / 世間体 / 人生物語 |
研究成果の概要 |
McAdams(2008)のインタビュー手法を用いて、家族成員が非行や犯罪に走ることが、家族にとってどのような影響を及ぼすかを質的に明らかにすることを試みた。その結果、家族成員が非行や犯罪に走る経験に対しては、Drotar et al.(1975)が主張する障害受容の段階モデルと類似の現象が生じること、さらに、その家族成員の犯罪や非行が収まった後も、折りにふれ負の感情がよぎるとするOlshansky, S.(1962)の慢性的悲哀説が主張する現象も生じうることが確認された。また、これらの現象は、非行や犯罪に走った家族成員に対する自身の役割アイデンティティの強さによって変容することも確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
犯罪者や非行少年の再犯抑止に家族からの支援が有用でことが示されており、家族には更生の場を提供することが期待される。しかし、家族に支援の役割を担う力が備わっていなければ適当な支援は提供できない。本研究では、家族成員が非行や犯罪に走ったことで、家族自体が傷つくこと、その傷のとらえ方は変遷していくこと等を明らかにした。とかく非行少年や犯罪者の側の視点から家族に一方的に支援を求めがちであるが、その家族の状況状態を踏まえそれに合致した働きかけを行うことが、その家族が非行少年や犯罪者を支援することにつながることを明らかにできた点で意義が認められる。
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