研究課題/領域番号 |
18K03124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
塩崎 麻里子 近畿大学, 総合社会学部, 准教授 (40557948)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 意思決定 / 後悔 / がん患者 / 高齢 / 価値 / 文化 / 人生の価値 / 文化比較 / 高齢期 / 感情調整 / 文化社会的背景 / 受容 / 親しい他者の死 / 文化差 / 遺族 / がん / 意思決定支援 |
研究成果の概要 |
一連の研究によって,死と直面する終末期の意思決定において後悔しないためには,文化社会的背景に適合する感情調整が重要であることが確認された。日本人が死と向き合う際に,陰陽思想に基づく,受容することでの感情調整が有効であることが示された。また,「人生の価値志向性尺度」が開発され,人生の価値が明確になることは,人生を受け入れ,後悔を減らすことにつながる可能性が示唆された。これらの結果から,人生の価値志向性を通して自身の人生の価値と向き合い,理想の感情状態に向かう道筋を確認した上で,有効な感情調整方略を促すことができる具体的な意思決定支援プログラムの開発の必要性について提言した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感情調整方略の文化差に関する研究において,日本的な感情調整方略を示したことは学術的意義がある。また,人生の価値志向性を通して自身の人生の価値と向き合い,理想の感情状態に向かう道筋を確認した上で,有効な感情調整方略を促すことができる意思決定支援は新しい発想であり,今後のこの分野の発展可能性を高めたといえる。そして,がん患者と家族の意思決定支援において,何を選ぶかだけでなく,どのように選ぶかその過程を支援する上で,人生の価値志向性を用いて,価値を明確化するという新たな支援方法を提言したことは,社会的意義がある。
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