研究課題/領域番号 |
18K03125
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
桂田 恵美子 関西学院大学, 文学部, 教授 (90291989)
|
研究分担者 |
谷向 みつえ 関西福祉科学大学, 心理科学部, 教授 (20352982)
赤澤 淳子 福山大学, 人間文化学部, 教授 (90291880)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 愛着 / 幼児期 / 青年前期 / 適応 / 縦断研究 / 児童養護施設入所児 / 愛着パターン / ネガティブイベント / 不本意な進路 / 社会養護の子ども / AAP / Doll Play / 社会適応 / 児童養護施設 |
研究成果の概要 |
児童養護施設で暮らす子どもたちの幼児期から青年前期の愛着パターンは継続性があることが示された。愛着パターンが継続した者は8名(47%)であった。愛着の4分類におけるχ2検定の結果は有意であった。青年期前期の適応においては、現在の愛着が安定型の方が不安定型よりも「思考の問題」得点が有意に低かった。幼児期の愛着の分類でみると、その違いは有意傾向であった。施設生活での適応に関しては、とらわれ型(不安定型の1タイプ)の子が、他の愛着タイプよりも適応している傾向が見られた。並行して、とらわれ型の子は作文の内容の評価が有意に低かった。学校生活の適応においては愛着タイプによる違いは見られなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
幼児期から青年前期までを児童養護施設で生活する子どもの愛着パターンは比較的変わらないという結果は、ネガティブなライフイベントがない場合、乳幼児期に形成された愛着は変わらないというこれまでの愛着研究で言われていることを支持するものである。一方で、施設という安定した生活環境においても子どもの不安定な愛着を安定した愛着に変化させることが困難であることを示している。また、不安定な愛着を有する者は強迫観念や幻聴などを含む思考の問題得点が高いことが示され、精神病理を発症するリスクが示唆された。その為、ケアワーカーは不安定型愛着の子どもに対して特別なケアが必要であると言える。
|