研究課題/領域番号 |
18K03165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 科学警察研究所 |
研究代表者 |
横田 賀英子 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 室長 (00356164)
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研究分担者 |
和智 妙子 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 室長 (30415442)
大塚 祐輔 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 主任研究官 (30548037)
平間 一樹 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 研究員 (00778988)
渡邉 和美 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 部長 (80356211)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 認知面接 / 主体的関与 / オープン質問 / クローズド質問 / 捜査面接 / 目撃者 / カテゴリークラスタリング再生 / 記憶 / 被害者 / 捜査心理学 / 主体的態度 / インターネット調査 |
研究実績の概要 |
令和5年度は、2つの実験を実施し、結果の一部を学会で報告した。 一つ目の研究では、インターネットを介した実験を実施し、被聴取者の聴取への主体的関与を高めるための聴取者の働きかけとして2手法の有効性を検討した。一つは、認知面接で提唱される「主体的関与を直接促す文言」を伝えることの効果である。これはたとえば、「犯人を捕まえるために、できるだけ詳しくもれがないように話していただきたいのです」といった文言である。もう一つの手法は、オープン質問メインで聴取を進めることの効果である。本研究ではさらに、被聴取者の聴取前の動機づけの高さに直接影響する要因として、目撃者の時間的余裕の有無を操作した。分析の結果、時間的余裕がない場合には、主体的関与を直接促す文言が聴取者から被聴取者に伝えられることが聴取への動機づけをより高めることが示唆された。また、聴取者への好意度については、主体的関与を直接促す文言がある方がない場合よりも好意度を高く評価していた。さらに、クローズド質問メインの聴取の方がオープン質問メインの聴取よりも、聴取者への好意度が高く評価されたが、オープン質問メインの聴取の方がクローズド質問メインの聴取よりも、新情報をより多く得ることができると評価された他、誘導性が低く評価された。 二つ目の研究では、認知面接(文脈の心的再現、悉皆報告)にカテゴリークラスタリング再生(CCR: カテゴリー別に集中して記憶を再生する手法)を組み合わせることが、WEB報告において有効かについて検討した。分析の結果、記憶刺激を視聴して7~10日後の報告時における正報告数は、認知面接の記憶喚起後にCCRによる再生を行った群で最も多く、次いで、認知面接後に自由再生を行った群、自由再生のみを行った群の順であった。すなわち、認知面接の記憶喚起とCCRを組み合わせた手法はWEB報告でも有効であることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インターネットを介した実験2本を実施したが、論文作成は今年度に完了する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に実施した実験で得られた成果を論文にまとめる。研究の最終年度であるため、本研究で得られた知見を整理し、知見の一部については、捜査面接に関する教養等で活用する。
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