研究課題/領域番号 |
18K03209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 東京大学 (2019-2022) 名古屋大学 (2018) |
研究代表者 |
伊藤 由佳理 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (70285089)
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研究分担者 |
石井 亮 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (10252420)
伊山 修 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (70347532)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | クレパント特異点解消 / exceptional collection / 有限次元代数 / マッカイ対応 / ねじれ自由類 / 特異点解消 / 非可換代数 / 特異点 / ダイマー模型 / 団傾部分圏 / 非可換クレパント解消 |
研究実績の概要 |
本研究課題の研究対象は、商特異点であり、研究目的は、1.クレパントな特異点解消に関する研究の高次元化、2.幾何学的なマッカイ対応の非可換群の場合への拡張、3.3次元マッカイ対応と物理学との関連であり、特に幾何学的なマッカイ対応を明らかにすることが本研究課題の目的である。 2022年度は、特にその幾何学的なマッカイ対応として、3次元のSL(3,C)の有限部分群による商特異点の非可換群の場合への拡張を考えた。実際には、可換群の場合でもまだわかっていないことが見つかり、特異点解消の例外集合の記述をマッカイクイバーによって特徴づけることを試みた。さらにGL(3,C)の場合についても、拡張できる事象を見つけた。さらにイギリスのロンドンインペリアルカレッジで講演した際、数理物理学者とも交流し、上記の3次元マッカイ対応と物理学の関連についての議論をすることもできた。さらにその物理での現象を数学的に一般化したいと思っている。 また2020年度に開催した研究集会「McKay correspondence, Mutation and related topics」の参加者による論文集を2022年度中に完成した。これは日本数学会が発行してるAdvanced Studies in Pure Mathematicsの88巻として、2023年4月に出版されることになっている。この論文集の中には、関連する分野のサーベイ論文もあり、当該分野の若手研究者の勉強にも役立つ1冊となるはずである。 また本研究課題の実施計画は2022年度までであったが、コロナ禍で研究者との交流が予定通りできなかったため、2023年度まで延長したため、本研究課題の計画の最終年度の総まとめとなる研究集会は2023年度に開催する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響により、他大学の研究者と対面での議論があまりできなかったため、これまでの研究は思うように進んでいなかった。また海外の研究者を日本に呼ぶこともなかなかできなかった。そのため、オンラインでのセミナーは多少できたが、集中して議論することができなかった。ただし、2000年に開催したオンライン研究集会「McKay correspondence, Mutation and related topics」の参加者による論文集を完成することはできた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はこれまでよりも海外との行き来が出来そうであり、12月に所属の研究所で研究集会を開催する予定を立てている。また、本研究課題に関する研究セミナーを2022年度後半から再開しており、対面での議論も再開できるようになったので、今年度は本研究課題の最終年度として、自身の研究成果を発表する機会も増え、また更に研究集会を開催することにより、より多くの研究者との交流を深めたい。ただし、研究集会開催に関しては、航空運賃の高騰など、本研究課題の予算だけでは賄えないため、研究所からの補助も受ける予定である。
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