配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究実績の概要 |
多重ゼータ値は,順序付けられた正の整数の組に対する和として定義される。これに関連して,今年度は広瀬稔氏と共同で,正の整数の順序付けに関する研究を行った。有限個の正の整数が与えられたとき,それらを並び替えて,単調な長さ3の等差数列が存在しないようにすることが可能であることが知られている。これに対して,正の整数全体をどのように並び替えても,単調な長さ3の等差数列が存在することが知られている(J. A. Davis, R. C. Entringer, R. L. Graham, and G. J. Simmons, On permutations containing no long arithmetic progressions, Acta Arith. 34 (1977/78), 81-90)。その一方で,有限個の場合を注意深く考察することで,正の整数全体の全順序であって,単調な長さ3の等差数列が存在しないようなものを構成できることが分かる。この全順序の順序構造は,正の整数全体の通常の順序の順序構造とは異なる。今年度の研究では,どのような順序構造が現れるかを考察し,完全な特徴付けを与えることができた。論文は現在準備中である(M. Hirose and S. Saito, Characterization of order structures avoiding three-term arithmetic progressions, in preparation)。
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