研究課題/領域番号 |
18K03255
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
功刀 直子 東京理科大学, 理学部第一部数学科, 教授 (50362306)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 有限群 / ブロック / 森田同値 / 導来同値 / 森田型安定同値 / 相対安定同値 / 相対射影被覆 / 有限群の表現 |
研究実績の概要 |
有限群のモジュラー表現論において,有限群の導来同値や森田同値での分類は重要な問題である。例えば,与えられた群の可換不足群をもつブロックとp局所部分群のブロックの関係を述べたBroue予想や,与えられたp-部分群を不足群にもつブロックの森田同値類の個数の有限性を述べたDonovan予想などがある。この2つの予想と関連して,無限系列で現れるLie型の有限群のブロックの森田同値性の問題がある。森田同値は導来同値を,導来同値は森田型安定同値を導くことが知られ,森田型安定同値を構成し,森田型安定同値から森田同値・導来同値を導く方法について研究することは重要である。本研究では,シロー部分群が可換とは限らない場合に,p局所構造を共有する2つの群について,主ブロック間の森田同値や導来同値を森田型安定同値から構成する手法を開発・整備し,さらに非可換メタ巡回群をシロー部分群にもつ群の主ブロック間の導来同値分類に応用することを目的としている。今年度はとくに,以下の研究を行った。 1. 中心が非自明なシロー部分群を持つ場合の森田同値・導来同値の構成について考察した。とくに,鈴木香一氏との共同研究において,これまで知られている,森田型安定同値を森田同値に持ち上げる手法を,森田型相対安定同値を森田同値に持ち上げる手法へと一般化し,その結果を適用することで2次一般線型群の森田同値分類を完成させた。 2. 巡回シロー部分群をもつ有限群の自己同型による拡大が非可換メタ巡回シロー部分群を持つ具体例について導来同値構成を目指し,田口宏明氏との共同研究において,森田型安定同値による単純加群の像を求める際に役に立つと思われる単純加群の相対射影被覆について考察した。とくに,この設定において,一定の条件のもと単純加群の相対射影被覆を計算した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
有限群のモジュラー表現論において,Broue予想やDonovan予想など,有限群のブロックを森田同値や導来同値で分類する重要な問題がある。これらについて, 1.森田型安定同値の構成に関する研究 2.森田型安定同値を森田同値・導来同値に持ち上げる手法に関する研究 の2点が重要である。中心が非自明なシロー部分群をもつ場合,森田型安定同値がうまく構成できず,問題となっていた。本研究において,森田型安定同値の代わりに森田型相対安定同値を利用する手法を開発することで,この問題が進展した。とくに,森田型相対安定同値を森田同値に持ち上げる研究成果を利用することで,2次一般線形群の主ブロックの森田同値類分類へ適用し,分類を完成させる成果を得ることができた。これらの研究成果は2本の共著論文にまとめ,掲載された。また,非可換メタ巡回シロー部分群をもつ有限群の主ブロックの導来同値分類を目指し,とくに単純加群の相対射影被覆に関する研究において,成果が得られた。以上のことからおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,有限群のモジュラー表現における主ブロックの森田同値・導来同値の構成について,森田型安定同値・森田型相対安定同値の構成に関する研究,および,森田型安定同値・森田型相対安定同値を森田同値・導来同値に持ち上げる手法に関する研究を行う。とくに,非可換メタ巡回群をシロー部分群にもつ主ブロックにおける単純加群の相対射影被覆を,これまでよりも広い範囲で計算することを目指す。また,得られている相対射影被覆の情報を,導来同値構成に役立てられないか,具体例を考察することで,一般論の構築を目指す。中心が非自明なシロー部分群をもつ場合に,森田型相対安定同値を森田同値へ持ち上げる手法だけでなく,森田型相対安定同値を導来同値へ持ち上げる手法についても,具体例を用いて考察を行う。 研究集会・セミナー等に積極的に参加し,多くの人と研究交流をする機会をもつ。
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