研究課題/領域番号 |
18K03275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 九州大学 (2019-2020) 京都大学 (2018) |
研究代表者 |
塚本 真輝 九州大学, 数理学研究院, 教授 (70527879)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 力学系 / エルゴード理論 / 平均次元 / レート歪み理論 / 情報理論 / マーカー性質 / 周期点 / 位相的エントロピー / 幾何解析 |
研究成果の概要 |
この研究計画は「平均次元」という量を研究している.時系列データの集まりを「力学系」という.このデータが単位時間あたりに持つ自由度の数を平均次元と呼ぶ.今回の研究計画の最大の成果は「平均次元に対する二重変分原理」の発見であった.極小と呼ばれる力学系に対して,その平均次元を「レート歪み次元」という情報理論の量のミニマックスで表すという定理である.これは力学系理論と情報理論とのまったく新しいつながりを発見したものである. またこの研究計画では,他にも平均次元に関する色々な成果を挙げている.中でも,「周期点を持たない力学系はマーカー性質を持つか?」という未解決問題を解決したことは大きかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
力学系の研究では,伝統的に情報理論との関連が重要視されており,例えば力学系のエントロピーの理論では,「位相的エントロピー」という量を「測度論的エントロピー」という情報理論的量を用いて表す「変分原理」が有名である.類似の理論を「平均次元」に対してつくることは,平均次元が20年前に定義されて以来自然な問題だったが,これまで進展がなかった.今回,それをついに成し遂げることができた.
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