研究課題/領域番号 |
18K03277
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
満渕 俊樹 大阪大学, その他部局等, 名誉教授 (80116102)
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研究分担者 |
後藤 竜司 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (30252571)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | Chow norm / 端的ケーラー計量 / テスト配位 / 計量の存在問題 / Zariski 分解 |
研究実績の概要 |
当該研究課題の中心的テーマである「Donaldson-Tian-Yau予想」の端的ケーラー版において,端的ケーラー計量が存在するための条件として,偏極射影代数多様体のいかなる安定性が最もふさわしい概念として設定されるかという問題があるが,その安定性の主な候補としては,「相対K-安定性」,「相対一様K-安定性」,「相対K-安定性」の3つが代表的なものとして知られている.このテーマに関連する話題として,我々は次のような結果を得た. (1)テスト配位族の Donaldson-Futaki 不変量の定義式の double limit の意味を詳細に考察することにより,相対強K-安定性と相対一様K-安定性の相互関係を明確化した. (2)一方,偏極射影代数多様体において,対応する編曲類に属する端的ケーラー計量が存在するならば,その偏極射影代数多様体は相対強K-安定であろうという予想について,肯定的な方向に進展を得た.
新型コロナウイルスの世界的蔓延により,やむを得ず研究期間を3年間延長せざるを得なくなったが,その研究成果の発表ということに関しては,当該研究課題においてここ数年の間に得られた我々の成果については,その大部分が Springer Nature 社の Springer Briefs in Mathematics というシリーズから「Test Configurations, Stabilities and Canonical Kaehler Metric」(副題:Complex Geometry by the Energy Method)という題名の,総ページ数が128ページにわたる本として,2021年春に出版された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度に入っても新型コロナウイルスの世界的蔓延の影響が少なからず残っていることにより,研究成果の発表やそのレビューのための国際シンポジウムの開催が満足な形では行えなかった部分があった.
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今後の研究の推進方策 |
研究についてはその内容自体はほぼ完成に近い状態である.ただし新型コロナウイルスの影響により,発表やレビューが満足な形では行えなかった部分がいくつかある.その不満足な部分を,この11月に金沢で開催する予定の「第30回複素幾何シンポジウム」において完璧なものに直したいと考えている.
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