配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
研究実績の概要 |
Gromovによって証明された巡回群からCAT(0)空間への写像に対するWirtingerの不等式は, サイクルの非線形スペクトルギャップのシャープな評価を導くことがPansuによって示されていた. この話がどこまで一般のグラフに拡張できるのか, 特に既約な有限コクセター群のケイリーグラフの場合に拡張できるのかが, 本研究の問題意識であった. 既に昨年度までに, 工学院大学の豊田哲氏と岡山大学の上原崇人氏との共同研究により, Wirtingerの不等式が既約な有限コクセター群のケイリーグラフに重みつきで拡張でき, これが重みつきのケイリーグラフの非線形スペクトルギャップのシャープな評価を導くことがわかっていたが, この結果の論文を書き上げていなかったため, この論文の執筆作業を行なった. また一方で, Ivrissimtzis, Peyerimhoffが2013年に予想していた, ラプラシアンの最小正固有値の重複度についての予想に取り掛かった. Izmestievによる多面体の1スケルトンのColin de Verdiere数の評価に用いられた, 双対多面体の体積のヘッセ行列の符号の計算を用いると予想が解けるという大まかなストーリーは分かったが, まだ先行研究の細部を理解できていないため論文にするには理解するべきことが残っている.
|