研究課題/領域番号 |
18K03336
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
谷口 説男 九州大学, 基幹教育院, 教授 (70155208)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マリアバン解析 / サブラプラシアン / グルーシン作用素 / 熱核 / 2次Wiener汎関数 / 短時間漸近挙動 / サブリーマン多様体 / マリアバン微分 / 偏マリアバン解析 / 確率微分方程式 / 漸近展開 |
研究成果の概要 |
サブリーマン多様体上のサブラプラシアンから定まる拡散過程の構成,および短時間漸近挙動に現れる特性量の具体的な計算を行った.とくに,equi-regularではない,一般のパラメータaを持つグルーシン作用素(n次元ラプラシアンとn次元ユークリッドノルムの2a乗を掛けたm次元ラプラシアンの和)に対応する熱核(拡散過程の遷移確率)について対角線,非対角線上での短時間漸近挙動を詳しく調べた.とくに得られた諸量のパラメータaへの依存を明らかにした.そのために,直交群の作用する束上の拡散過程の構成,多様体上のマリアバン解析の再構築,ユークリッド空間上の偏マリアバン解析の整備などの理論的新展開を実現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様体上の拡散過程の研究は,非退化微分作用素やヘルマンダー型と呼ばれるベクトル場の2乗和となる作用素で生成されるものが中心であり,サブリーマン多様体上のサブラプラシアンのように退化しさらにヘルマンダー型ではない生成作用素に対する確率解析的研究は非常に新しいものである.さらに,パラメータが自然数のグルーシン作用素については解析的研究が進んでいたが,パラメータが一般の正実数の場合の研究はなされていなかった.一般の場合の漸近挙動解析は,確率解析的手法による新たな成果である.さらにWatanabeの超関数理論に基づく偏マリアバン解析の体系化もまた確率解析にとって重要な理論的貢献である.
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