研究課題/領域番号 |
18K03342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
松本 裕行 青山学院大学, 理工学部, 教授 (00190538)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 拡散過程 / 生成作用素 / ラプラス-ベルトラミ作用素 / ブラウン運動 / 確率解析 / 正定値行列 / ベッセル過程 / ベッセル関数 / 零点 / 指数型汎関数 |
研究成果の概要 |
正定値行列の空間上のラプラス-ベルトラミ作用素が岩澤座標を用いると簡明な形に表現され,対応する拡散過程であるブラウン運動もウィナー汎関数として具体的に表現できることを示した.さらに,行列式の作る確率過程が幾何ブラウン運動であることを示し,最大,最小固有値の作る確率過程の長時間漸近挙動に関して従来知られていた大数の法則に相当する結果を中心極限定理に相当する結果に拡張した. 二次元拡散過程の中でラプラス-ベルトラミ作用素を生成作用素とする拡散過程を考察したが,係数に滑らかさを仮定した場合にブラウン運動の時間変更で表現できるという従来の結果以上のことを得ることはできなかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
正定値行列は多変量解析の分野では共分散行列として現れる.また,この行列全体は対称空間,等質空間の重要な例として古くから研究されてきた.このような様々な方向から考察される空間においてラプラス-ベルトラミ作用素の簡明な形を与えることは,セルバーグ跡公式などへの応用が考えられる重要な結果だと考えている. 一次元拡散過程が常に一次元ブラウン運動の時間変更で表現され,三次元以上の場合は生成作用素がラプラス-ベルトラミ作用素でもブラウン運動の時間変更では書けないことから,二次元拡散過程はどちらとも異なる重要な研究対象である.等温座標の存在に深く関係するという意味でも重要であると思われる.
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