研究課題/領域番号 |
18K03362
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
足達 慎二 静岡大学, 工学部, 教授 (40339685)
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研究分担者 |
柴田 将敬 名城大学, 理工学部, 准教授 (90359688)
渡辺 達也 京都産業大学, 理学部, 教授 (60549749)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 半線形楕円型方程式 / 正値解の存在 / 漸近挙動 / 半線形楕円型方程式の可解性 / 増大度条件 / アプリオリ評価 / 楕円型方程式の可解性 / 特異摂動問題 / 準線形楕円型偏微分方程式 / 漸近解析 / 正値解 / 一意性 / 準線形楕円型方程式 / 変分解析 / 楕円型偏微分方程式 / 準線形方程式 / 軌道安定性 |
研究実績の概要 |
今年度は半線形楕円型方程式の正値解の存在とその漸近挙動について研究を行った。特に非線形項に対して無限遠方での増大度条件を全く課さずに原点付近での局所的な優線形性のみを課したシュレディンガー型の半線形楕円型方程式の正値解の存在とその漸近挙動について,変分的アプローチを用いて解析を行った。前年度はこのような半線形楕円型方程式に対して,ポテンシャルに有限群作用に関する不変性を仮定した。一方,今年度は正値解の漸近挙動まで踏み込んだ変分解析を行うために,ポテンシャルに対してトラッピング型の仮定を課し,結果として通常の特異摂動問題とは異なる興味深い漸近挙動を示すことができた。本研究において重要な鍵となるものは正値解のアプリオリ評価である。本研究では群作用不変ポテンシャルの場合について示したような明示的なアプリオリ評価までは得られなかったものの,正値解の上限が方程式に含まれるパラメータに依存して任意に小さくなることを示すことができ,これにより,正値解を適切に自己相似変換した関数の漸近的プロファイルを解明することができた。ここで得られた正値解のアプリオリ評価は準線形楕円型方程式の正値解の構成に繋がり,双対アプローチを直接適用できないタイプの準線形楕円型方程式の変分解析に弾みをつけるものである。また,前年度から研究を続けていた有限群作用不変ポテンシャルの場合についても,可解性に関するより強い結果を得ることができた。特に空間1次元での可解性を初めて示すことできた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度に引き続き半線形楕円型方程式に対する研究で大きな成果を得ることができた。一方で,半線形楕円型方程式に対する研究成果を準線形楕円型方程式の研究へ応用することについては基礎計算を通して見通しを立てている最中である。また,コロナ禍でいくつかの研究集会が中止になったことなどにより予算の執行に一部遅れが出たので,補助事業期間延長の申請を行い,一年間の延長が認められた。このようなことを総合的に判断し,現在までの進捗状況はやや遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
プラズマ物理学由来のある種の準線形楕円型方程式に対して,これまでは双対アプローチが直接適用可能となる準線形項にかかる係数が負の場合について研究を進めてきたが,今後は準線形項にかかる係数が正の場合について,正値解の存在,一意性,漸近挙動について研究を進める。特に今年度得られた半線形楕円型方程式に対する研究成果を適用して,双対アプローチが適用可能となるような正値解のアプリオリ評価を得ることができ,これによって可解性を示すことができると考えている。
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