研究課題/領域番号 |
18K03380
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
伊藤 弘道 東京理科大学, 理学部第二部数学科, 教授 (30400790)
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研究分担者 |
田中 良巳 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (10315830)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 動弾性体 / き裂 / 摩擦 / 接触問題 / 逆問題 / 非線形弾性体 / 粘弾性体 / 多孔性媒質 / 非貫通条件 / 断層破壊 / Boussinesq問題 / 動的破壊問題 / 動的破壊 / 自己相似解 |
研究成果の概要 |
本研究では、地震の進行過程がもつ特有な性質(スケール不変性や摩擦によるエネルギー散逸など)を盛り込んだ数理モデルを考察した。その結果、線形動弾性体における固定されたき裂面上に既知の摩擦力と一般化した非貫通条件(SCD条件と名付けた)を与えた初期値境界値問題に対する定性理論が得られた。また、地震学への応用として、自己相似的に拡大するき裂に対し、いくつかの摩擦条件を課した問題について、すべり速度の表示公式を導出した。さらに、弾性体におけるき裂の逆問題についての手法を発展させ、コンクリートや岩石などの多孔性媒質を記述する新しい弾性体モデルについてのき裂問題に対する数学理論を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
線形動弾性体におけるき裂問題に摩擦条件と接触条件を課した問題については未解決なことが多かったが、現象に見合ったき裂面における摩擦条件や接触条件を考察し、数学理論を発展させた。これらは今後、地震学で用いられている摩擦モデルの理論的解析に貢献できると考えられる。また、地震の特徴を組み込んだ数理モデルの解析解の導出は地震学における破壊伝播速度の決定機構の解明につながるものである。さらに、非破壊検査に関連するき裂の逆問題および多孔質弾性体を記述する新しい数理モデルにおけるき裂問題の数学解析で得られた成果は工学分野への波及効果が期待できる。
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