研究課題/領域番号 |
18K03387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
渡邉 宏太郎 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 教授 (30546057)
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研究分担者 |
塩路 直樹 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (50215943)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | Brezis-Nirenberg問題 / 解の一意性 / 解の多重存在性 / ソボレフ不等式 / 正値球対称解 / 一意性 / 精度保証数値計算 / リャプノフ不等式 / 球対称解 / Pohozaev関数 / 弾性エネルギー / 離散Sobolev不等式 / p-ラプラス作用素 / Sobolev不等式 / 最良定数 / Phozaev関数 / 分岐解 / 定曲率空間 / 弾性曲線 |
研究実績の概要 |
3次元球面上のBrezis-Nirenberg問題について、田中敏氏と共同研究を行った。球面の赤道に関して対称な円環領域上で、ディリクレ問題の正値解の一意性と多重存在性について調べた。-Δの第1固有値をλ1で表す。この問題は、パラメータλが(A):-λ1<λ≦1と(B):1<λの場合では、解の構造がかなり異なる。当該年度は(A)の場合を可能な限り詳細に調べた。問題としている領域の対称性より正値偶関数解の存在を常に示すことができる。したがって非偶関数正値解の存在がどのような場合に示すことができるのかということも興味の対象である。このような問題を扱った動機としては、S.Tanaka, J. Differential Equations, No.7, (2013)で考察された1次元の対称区間上の2階非線形方程式の正値偶関数解と正値非偶関数解のモース指数の変化による存在結果を球面上の対称な領域で扱った場合への興味とも言える。0<λ≦3/4かつ非線形項がソボレフ優臨界の場合は、上述のS.Tanakaの結果のようにモース指数の違いにより正値偶関数解と正値非偶関数解の存在を示すが、3/4<λ≦1かつ非線形項がソボレフ優臨界の場合は、正値偶関数解自体が多重存在することを示した。この部分には、対応するエネルギー汎関数の第2変分及び、brow-up解析を用いた。brow-up解析が利用できるのは、領域が球面全体から北極と南極を除く領域に近づく場合を考えるためである。 方程式の解の性質の問題とは別に山岸弘幸氏、永井敦氏と共に離散ソボレフ不等式(ソボレフ不等式の離散版)で特にLp化した場合についても研究を進めた。 また、現代暗号理論(インターネット上で用いられる公開鍵暗号)でエネルギーの最小化といった変分法的な考えが有効な問題があることがわかった。応用として重要と考え、研究を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3次元球面上のBrezis-Nirenberg問題について、正値球対称解の構造についてかなり詳細な理解が得られたため。 現代暗号理論、詳しくは符号理論の応用において、復号法として非線形解析的な方法(変分法的な方法)が有効であることがわかって来た。従来、この分野では非線形解析的な方法は主流とは言えなかったが、その復号精度には注目するべきものがある。この研究成果は、IEEE Trans. Information Theory No.3, (2024)に掲載された。こういった応用分野にも幅を拡げて行きたい。
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今後の研究の推進方策 |
半線形楕円型方程式の正値球対称解については、双曲空間上の円環領域で解の一意性、多重存在性を考察して行く。 符号理論の暗号理論の応用については、変分法的な手法のさらなる発展の可能性を探求して行く。
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