研究課題/領域番号 |
18K03418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
平出 耕一 愛媛大学, 理学部, 研究員 (50181136)
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研究分担者 |
松岡 千博 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (10270266)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 非線型差分方程式 / エノン写像の力学系 / 解析解 / ホモクリニック軌道 / ラプラス積分 / ストレンジアトラクター / 複素多項式写像の力学系 / 漸近展開 / ホモクリニック点集合 / 非線形ストークス現象 / 力学系 / 不変多様体 / 漸近展開表現 / 特殊関数 / Borel-Laplace変換 / カオス的集合 / 双曲性 / Anosov微分同相写像 / 非可積分力学系 / 実験数学 / ラプラス変換 |
研究成果の概要 |
エノン写像の不動点が双曲型の場合に、付随する非線形差分方程式の解析解をラプラス・ボレル変換により構成し、安定(不安定)多様体を記述する解析関数を決定し、それらを計算機によって実現させた。ホモクリニック点を計算機によって求め、エノン写像のジュリア集合を2次元複素空間に実現させた。ラプラス・ボレル変換により構成した解析関数は、古典的な解析関数と本質的に一致することが計算機利用により判明した。このことの数学的証明は今後の課題として残されているが、カオス的な運動に係る解析関数の構成はとても容易となり、この成果は、不動点が放物型の場合や高次元の力学系の解析への適応が期待でき、それらは今後の課題となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
20世紀後半に盛んに研究された力学系理論は、定性的理論体系であり、その結果の多くが純粋数学の幾何学的または確率論的言葉により抽象的に記述されているが、本研究は、非線形の数理モデルの具体例である2次元のエノン写像に着目し、純粋数学と計算機実験を行き来しながら議論を進め、数量を計算機を用いて具体的に計算できる一つのアルゴリズムをに関するものである。具体的には、2階非線形差分方程式をボレル・ラプラス変換の方法により解き、新たな関数表示(すなわち積分表示)を求めることにより、力学系の不変量をより良い形で計算可能にした。最終的に、積分表示は必要なく形式的に関数表現が決定できることが分かり、意義は大きい。
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