研究課題/領域番号 |
18K03441
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 譲 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (30342794)
|
研究分担者 |
角 大輝 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (40313324)
矢野 孝次 京都大学, 理学研究科, 准教授 (80467646)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ランダム力学系 / 確率分岐 / 確率カオス / 計算機援用証明 / random dynamical systems / stochastic bifurcation / random strange attractor / stochastic chaos / comput. ergodic theory / 不確定性 / 大自由度力学系 |
研究成果の概要 |
大自由度系の実験時系列データ解析とモデル解析を通して、ランダム力学系の確率カオスを定量化し、ランダム非線形現象の理論的体系化を進めた。これまで各論的に研究されていた雑音誘起現象の研究を総括することにより、確率カオスを含むランダム非線形現象の現象論を構築し、具体的な系への応用研究へと発展させた。具体的には次の成果を得た。(1) 雑音誘起現象と確率分岐に関する理解を深め、多段雑音誘起現象の存在を計算機援用証明で立証した。(2) 実験データの時系列解析により確率カオスを流体乱流や気象ダイナミクスに見出した。(3) 機械学習へのランダム力学系アプローチを提示し、具体的な応用研究の成果を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ランダム・ストレンジ・アトラクターによって生成される確率カオスという普遍的な現象が,乱流や気象現象のみならず,その他の大規模な非線形現象にも見出されていく可能性が高まった。様々な大規模な非線形現象のランダム力学系理論に基づく分析や,実験時系列からの高精度のモデル抽出法,その予測制御の解析により,非線形複雑系の数理科学が深化されてい くことが見込まれる。さらに, ここで提案された研究手法は, これまで困難だった気象の長期予測への貢献のみならず,経済変動や環境変動の予測など,社会,経済,環境の問題を解明する新たな解析法となることが期待される。
|