研究課題/領域番号 |
18K03455
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
戸塚 圭介 京都大学, 基礎物理学研究所, 准教授 (80291079)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トポロジカル相 / 冷却原子気体 / 量子細線 / カイラルスピン液体 / 熱ホール効果 / トリプロン / 分数量子ホール効果 / 対称性に護られたトポロジカル相 / coupled-wire構成法 / 強相関系 / 量子ホール効果 / 強相関 / トポロジカル秩序 / ラッティンジャー液体 |
研究成果の概要 |
近年関心を集めている「対称性に護られたトポロジカル相」、特に自発的に反転対称性が破れたカイラルな相が、二重井戸型の光学格子中の冷却原子フェルミ気体を用いて実現可能であることを解析的、数値的手法により示した。さらに、2次元正方格子上のSU(N)冷却原子気体で、少なくともN=10までは非可換なカイラルスピン液体が実現できることを数値的、解析的に示した。 また、量子細線を適当な相互作用で結合することで2次元のトポロジカル相を構成する手法(coupled-wire construction)が、どのような機構でバルクの非自明な波動関数やトポロジカルなゲージ理論に導くかを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
対称性に護られたトポロジカル(SPT)相は近年数学的な分類学は大いに発展したが、現実的な物理系での実現可能性についてはそれほど理解が進んでこなかった。二重井戸光格子は実際に実現されてその理解が進んでおり、これを利用したSPT相についての理論結果は今後のSPT相の実現・検証の上で重要な役割を果たすと思われる。また、正方格子上のSU(N)モット絶縁体における非可換カイラルスピン液体の研究は、少数の例外を除けばこれまで比較的複雑で、非現実的な系でしか実現することがわかっていなかった物質相であり、比較的簡単な系でそれが普遍的に存在することは、今後の理論的理解、量子計算などへの応用上も重要である。
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