研究課題/領域番号 |
18K03465
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
杉崎 研司 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特任講師 (70514529)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 量子コンピュータ / 量子アルゴリズム / 量子化学計算 / 開殻分子 / 電子状態 / 機械学習 / 量子サーキット / 電子状態計算 / 交換相互作用 |
研究成果の概要 |
量子コンピュータを用いた開殻分子の量子化学計算の新規手法として、任意の波動関数のスピン量子数を決定することができる新規量子アルゴリズム、任意の波動関数から望んでいないスピン状態成分を除去することができる確率的スピン汚染除去量子アルゴリズム、スピン状態が異なる電子状態間のエネルギー差を特徴付けるパラメータである交換相互作用パラメータJを、個々のスピン状態の全エネルギーを求めることなく直接計算できる新規量子アルゴリズムを開発した。これら開発した手法により、一般的な閉殻一重項分子よりも複雑な電子構造を持つ開殻分子の量子化学計算も量子コンピュータ上で効率的に実行できることが理論的に示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、一般的な分子よりも複雑な電子構造を持ち、その電子状態の解明に高精度量子化学計算が重要な役割を果たす開殻分子について、量子コンピュータを用いて量子化学計算を効率的に実行するための新規量子アルゴリズム開発を行った。開殻分子は生体内の酵素活性中心や化学反応中間体などに現れる重要な化学種であり、その電子構造解明は非常に重要な課題である。本研究を通して開発した量子アルゴリズムは、開殻分子の電子構造を特徴付ける量子数であるスピン量子数や交換相互作用パラメータを効率的に決定することを可能にし、開殻分子の高精度量子化学計算を量子コンピュータ上で効率的に実行するための道筋を示すものであるといえる。
|