研究課題/領域番号 |
18K03469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
能川 知昭 東邦大学, 医学部, 講師 (00399982)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 機械学習 / 非平衡ダイナミクス / 縮約理論 / 相転移ダイナミクス / 非平衡動力学 |
研究成果の概要 |
本課題では、分子の集団のようなきわめて大きな自由度を持つ系の時間発展のルールがわかっているときに、例えば内部エネルギーのような少数のマクロ変数の間で閉じた時間発展のルールの導き出すという、これまで研究者の直観に頼りがちであったタスクを、機械学習によって行う一般的な枠組みの構築を行った。系を記述するのに最適なマクロ変数を自動的生成する点に特徴がある。セルオートマトンやスピン系(Pottsモデル)のような離散自由度の系の場合に学習の実装を行い、その有用性をテストした。その中で、例えば、初期条件の対称性と閉じた力学系を構成できる最小自由度の関係などについてもっともらしい分析ができることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が対象とするのは、大きな自由度を持つ複雑な系を人間が理解するために不可欠な次元(情報)の削減である。これはあらゆる科学にまたがる極めて普遍的な営みであると言える。統計物理学は特にこれを主たる目的としてきた学問分野であるが、ほとんどの場合には研究者の直観にたよった大胆な近似を行うのが常道であり、近似の妥当性を確立されたミクロなモデルから正当化できることは稀である。本研究では近年発展の著しい機械学習の助けによってデータに基づく根拠を持った縮約モデル(現象論)を構築する新しい方法を提示し、具体的な適用例によって有用性を示した。
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