研究課題/領域番号 |
18K03491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八田 振一郎 京都大学, 理学研究科, 助教 (70420396)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 有機金属界面 / 光電子分光法 / 低速電子回折法 / 光電子分光 / 低速電子回折 / 有機-金属界面 / 角度分解光電子分光法 |
研究成果の概要 |
本研究では、In超薄膜上に吸着した単層の金属フタロシアニン(MPc; M=Fe, Co, Ni and Cu)について角度分解光電子分光測定を行った。FePcとCoPcについて、分子面外に広がる3d軌道由来の界面電子状態を発見した。また、低速電子回折によって、FePcとCoPcではその他のフタロシアニンよりも強い分子間引力が作用して、単分子層が自己組織化していることが分かった。このことから、中心金属の電子配置が有機/界面の電子的な相互作用や単分子層の秩序化に重要な役割を果たすことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機分子を利用した電子・光デバイスなどの実用化が進んでいる一方で、まだ微視的に理解が進んでいないため制御が困難とされているのが有機/金属界面の電子構造および電子物性である。本研究の成果は、π共役分子に配位した金属イオンの電子構造が金属表面との相互作用において重要な役割を果たすことを明らかにした。このことは光応答を支配する共役電子系を維持したまま界面の電子構造を変える実例の一つとなった。さらに、有機/金属界面におけるキャリア輸送特性の改善に向けた指針を提供するものとして応用面でも活用されうる知見を与えたと考えている。
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