研究課題/領域番号 |
18K03508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
田山 孝 富山大学, 学術研究部理学系, 准教授 (20334344)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 異方的超伝導 / 量子臨界点 / 体膨張係数 / 体積磁歪係数 / DC磁化 / 置換効果 / 断熱消磁冷却 / 非従来型超伝導 / 反強磁性秩序 |
研究成果の概要 |
Zn置換したCeCoIn5の熱膨張係数とDC磁化を精密に測定し、負圧領域の温度-圧力相図を調べた。その結果から常圧下におけるCeCoIn5の反強磁性量子臨界点の位置を特定し、超伝導と反強磁性量子臨界点の関係について議論した。結果として、CeCoIn5にはゼロ磁場付近と上部臨界磁場付近の2つの反強磁性量子臨界点の存在の可能性が示唆された。つまりゼロ磁場近傍の反強磁性量子臨界点が超伝導の発現機構に密接に関係しており、上部臨界磁場近傍の反強磁性量子臨界点が高磁場超伝導相、いわゆるQ相の起源に密接に関係している可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非従来型超伝導の発現機構はいまだ解明されておらず、固体物理学において最も重要な研究課題の一つとなっている。特に非従来型超伝導の量子臨界点の場所の特定は大きな課題となっているが、量子臨界点の場所は超伝導の発現によって隠れてしまうため正確な位置を特定するのが難しい。本研究はCeCoIn5の体膨張係数とDC磁化の精密測定により超伝導相内の短距離的な反強磁性相関を捉え、反強磁性量子臨界点の場所を探ったものである。この研究手法はCeCoIn5だけでなく他の強相関電子系の異方的超伝導体の研究にも用いることができることから、非従来型超伝導の研究全般に貢献できる可能性がある。
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