研究課題/領域番号 |
18K03547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
北野 晴久 青山学院大学, 理工学部, 教授 (00313164)
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研究分担者 |
孫 悦 青山学院大学, 理工学部, 助教 (30824180)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 鉄カルコゲナイド / 対破壊電流密度 / ジョセフソン効果 / スピン軌道相互作用 / 電気化学 / 異方性 / 非平衡 / 多バンド |
研究成果の概要 |
鉄カルコゲナイド超伝導体は、鉄系超伝導体の最小構成単位となる超伝導層のみ含み、多彩な新奇物性を示す。本研究では、高品質単結晶への微細加工と電気化学的制御を用い、この系に固有な新奇ジョセフソン効果を探査した。微小ブリッジ部の断面積を制御し、磁束量子の発生を抑え、電流印加に伴う超伝導電子対の臨界速度を決定する対破壊電流密度の測定に成功した。さらに、微小接合素子の接合面積を1平方マイクロメートル未満にまで縮め、電流増加に伴う非平衡ジョセフソン電流の増大効果を観測し、電気化学的手法を用いてジョセフソン接合特性を調整できる可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のジョセフソン効果の研究と応用は、銅酸化物系の固有ジョセフソン効果を除き、超伝導薄膜から作製される素子に限定されてきたが、本研究成果は、高品質単結晶への微細加工と電気化学処理により、ジョセフソン素子が作製できる可能性を示した。また、超伝導輸送電流の理論的限界値を与える対破壊電流密度も、ごく一部の薄膜試料に対する測定に限定されてきたが、本研究成果は高品質な単結晶試料に対して評価できることを実証した。今後、時間反転や空間反転などの対称性が破れた新奇超伝導状態における超伝導電子対の臨界速度を検証するための道が切り拓かれた。
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