研究課題
基盤研究(C)
核融合ダイバータプラズマ中の荷電粒子と水素分子の衝突では、分子活性再結合過程など、反応速度係数が水素分子の振動・回転状態により数桁もかわるものがあり、水素分子の電子・振動・回転状態を考慮した詳細なモデルが必要となっていた。本研究では申請者が開発する電子・振動・回転状態を考慮した水素分子の衝突輻射モデルを組み込んだ中性粒子輸送コードを開発した。プラズマ中の水素分子の振動・回転ポピュレーション分布、および分子の振動・回転励起を引き起こすことによるプラズマ中の荷電粒子のエネルギー損失が計算できるようになった。また、申請者が有する高周波放電装置にコードを適用してコードの検証を行った。
核融合発電炉実現に向けた大きな問題として、粒子排気部で荷電粒子と接触するダイバータ板の損耗がある。これに対し、ダイバータ板近傍に存在する水素分子を荷電粒子からダイバータ板を守る緩衝材とする方策が有力視されている。荷電粒子と水素分子の衝突では、分子活性再結合過程など、反応速度係数が水素分子の振動・回転状態により数桁もかわるものがあり、ダイバータ近傍のプラズマシミュレーションでは水素分子の振動・回転状態を区別したモデルが必要となっていた。本研究では振動・回転状態を区別してプラズマ中の分子密度を計算する中性粒子輸送コードを開発した。分子との衝突による荷電粒子のエネルギー損失が計算できるようになった。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 4件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (32件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件)
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