研究課題/領域番号 |
18K03605
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 勝一 東北大学, 理学研究科, 准教授 (60332590)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ハドロン / 量子色力学 / 格子ゲージ理論 / 核子構造 / 陽子サイズのパズル / 中性子寿命のパズル / 陽子スピンのパズル |
研究成果の概要 |
本研究では、3種類の動的クォークの自由度(アップ、ダウン、ストレンジ)を物理的クォーク質量上で厳密に取り扱った、物理点における格子QCD計算により、核子構造の情報を持つ核子形状因子に対して統計精度数%レベルの第一原理計算を実施した。核子形状因子に対する精密な理論評価は、核子の内部構造の総合理解の入り口であり、実験分野で議論されている様々な未解決問題の全容解明の手がかりを与えることが期待されている。本研究では、特に、物理点のみの格子QCD計算により、核子構造の情報の一つである、核子軸性電荷の実験値を量子色力学が2%以下の精度で再現できることを世界に先駆けて示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、格子QCD計算は、強い相互作用の第一原理計算により、陽子や中性子(2つ合わせて核子)の質量を誤差1%レベルで実験値を再現できている精密理論計算として知られているが、核子の構造に関して、同様の精密計算を達成できると、実験分野で議論されている「陽子半径パズル」に代表される核子構造におけるいくつかの未解決問題に対して、その全容解明に貢献できる。本研究では、核子構造の情報の一つである、核子軸性電荷に対して誤差2%以下の精度の精密理論計算を達成させ、今後、陽子半径を含む核子構造に関係する基本的な物理量に対して、誤差数%レベルの精密理論計算が実現可能なことを示した。
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