研究課題/領域番号 |
18K03617
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金田 佳子 (延與 佳子) 京都大学, 理学研究科, 准教授 (40300678)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 中性子過剰核 / クラスター / 双極子励起 / クラスター構造 / α散乱 / 陽子散乱 / 不安定原子核 / モノポール遷移 / 非弾性散乱 / 不安定核 |
研究成果の概要 |
軽い原子核における、monopole励起、isoscalar型とisovector型のdipole励起について、特に低エネルギーの励起状態の性質を解析することによって、核子多体系の励起モードを調べた。低エネルギーに現れる特徴的なモードにおいて、クラスター、変形などの多体相関がどのように寄与するかに焦点をあてた。新しい計算方法としてK射影後変分法を開発して中性子過剰なベリリウムや酸素同位体に適用し、特に双極子励起モードにおけるアイソスピンの特徴に焦点をあてて解析を行った。これらの中性子過剰核において余剰中性子と芯原子核の運動により新しい励起モードが出現することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した新しい計算手法(構造モデル)によって、安定原子核、不安定原子核の励起モードを理論的に説明することに成功した。中性子過剰核における低エネルギーモードの実験データが増加する中で、その理論的な解明が必要とされている状況において、アイソスピン自由度に注目した解析によって、励起モードの特徴と発現メカニズムを明らかにしたことは重要な成果である。特に、クラスター構造、原子核変形、余剰中性子に起因した異なるタイプのモードの出現を示したことは独創的な成果である。さらに、予言した励起モードについて原子核反応計算による断面積の理論値を示したことは、新たな励起モード探索実験に直接結びつく成果である。
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