研究課題/領域番号 |
18K03629
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
山田 泰一 関東学院大学, 理工学部, 教授 (70200722)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | クラスターガス状態 / アルファ凝縮状態 / 単極子遷移強度 / 核物質 / 第一原理計算 / 指数関数型相関波動関数 / テンソル最適化フェルミ球法 / 連結クラスター展開定理 / モノポール遷移 / アイソスカラーモノポール遷移強度 / モノポール遷移強度 |
研究成果の概要 |
原子核の新しい物質形態であるクラスターガス状態の拡がりと深さを追究するために、従来のp殻からsd殻に研究対象を拡張し、主に20Neに焦点を当てて、基底状態から未知領域である12C+2α閾値近傍までの構造分析を実施し、12C芯核の周りに2個のα粒子がガス的に運動する新しい状態が出現することを示した。 原子核物理の基本問題である無限核物質の理解を目的に、第1原理から状態方程式を導く新しい枠組みであるテンソル最適化フェルミ球法の理論体系を完成させた。この理論の礎となる連結クラスター展開定理の証明とベンチマークテストの実施によりこの理論が有効であることを明らかにし、今後の本格的研究のための道筋をつけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原子核中のいくつかの核子が互いに強く束縛して複数個のクラスターを形成し、これらが互いにガス的かつ凝縮的に運動するクラスターガス状態の研究は未知なものに対する探究である。本研究では、sd殻の代表例である20Ne核において、12C芯核の周りに2つの4He核がガス的に運動するという原子核の新しい存在様式が出現することを初めて明らかにした。一方、無限系である核物質は謎の多い中性子星の研究と密接な関係があり、原子核物理の基本的課題かつ最先端の研究である。本研究では独創的なアイデアで核力から核物質の状態方程式を導く新しい理論体系を完成させた。この2つの基礎研究は広く量子科学技術の発展に寄与するものである。
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