研究課題/領域番号 |
18K03631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
小浦 寛之 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 室長 (50391264)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 原子核崩壊 / β崩壊 / 核分裂 / r過程元素合成 / 超重核 / 原子核の存在限界 |
研究成果の概要 |
本研究では、元素の起源の解明のために、爆発的天体現象における速中性子捕獲反応過程(r過程)における、核分裂に関連した理論計算を行った。核図表上の大域的な計算を小浦-橘-宇野-山田(KTUY)原子核質量模型を用いて行い、特に重要と思われるベータ崩壊遅延核分裂割合について計算を行った。その結果、超重核領域の閉殻構造の出現に伴い、ベータ崩壊遅延核分裂割合がその影響を受け、主に3つの領域に有意な核分裂確率を持つ原子核群が存在し、一方で、2重閉殻原子核[126]-354を中心とした領域ではベータ崩壊遅発核分裂が抑制される核種領域が存在することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の身の回りに存在する元素は宇宙の始まりから全てあったわけではなく、138億年の時を経て作られていった。その成り立ちは決して自明ではなく、原子物理、原子核物理、天体物理、宇宙物理の進展のなかで明らかになっていったのである。その観点で見ると、本課題の爆発的天体環境下で起こるとされた元素合成(r過程と呼ぶ)はそれに関わる原子核のほとんどが実験的に未知であり、その解明は「我々はどのようにして存在したのか」という問いに大きく迫るものである。 本課題は「超重核」で重要とされている核分裂現象がr過程でも有意に影響を及ぼすことを示したものであり、両研究を結びつける意義のある研究成果である。
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