研究課題/領域番号 |
18K03656
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
紀 基樹 工学院大学, 工学部, 講師 (70531234)
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研究分担者 |
川島 朋尚 国立天文台, 天文シミュレーションプロジェクト, 特任助教 (90750464)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ブラックホール / 一般相対論 / プラズマ / ジェット / 活動銀河核 / VLBI / 磁場 / 電波観測 |
研究成果の概要 |
本研究では、宇宙ジェット駆動の鍵と目される物理量のひとつ「ブラックホールのスピン」に制限をつける理論的手法の確立を目指し、簡単化されたブラックホールジェットモデルからの電波放射に対して一般相対論的効果を取り入れた輻射輸送計算を行った。その結果、ブラックホールスピンが速い場合、カー時空における慣性系の引きずり効果により、光子リングの中心と回転円盤の最内安定円軌道リングの中心との間に位置ずれが生じ、両リングの間に三日月影の構造が発生することを突き止めた。さらに、スペースVLBIを含む次世代EHTを想定した画像シミュレーションを行い、三日月影の検出可能性を議論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちイベントホライズンテレスコープ国際コラボレーションは、M87ブラックホールシャドウの電波VLBI観測に成功し、人類が初めて目にするブラックホールシャドウの画像とその科学成果を示す論文を発表した。このM87ブラックホールシャドウの画像は、専門家非専門家を問わず世界中の人々の宇宙やブラックホールに関する関心を大いに高めた。本研究は、まさにこのM87ブラックホールシャドウとそれを縁取る光子リングの成り立ちと、それに深く関連する宇宙ジェットの駆動メカニズムの謎を明らかにすることを目指したものであり、その学術的意義、社会的意義はどちらも極めて高いと言える。
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