研究課題/領域番号 |
18K03673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
中村 正吾 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (50212098)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 液体キセノン / シンチレータ / 光散乱 |
研究成果の概要 |
液体キセノンを大型検出器で用いる際に重要なパラメータの1つである散乱強度を実測する目的で,液体キセノン中の光の減衰を測定する新しい手法の実験に取り組んだ。実験では,波長可変で強度が安定した光ビームを発する外部光源を新規に開発し,散乱光を吸収するバッフルを備えた容器中の液体キセノンに出射光を通して減衰を測定した。そして,減衰の光の波長依存性の結果を,レイリー散乱と呼ばれる基本的な光散乱過程の特徴と比較することが出来ることを世界で初めて示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液体キセノンは,宇宙暗黒物質の正体の解明を目指す将来計画の実験で核心部に使われる発光物質であるが,大規模化を進める上で,光が液体キセノン中を進む際に散乱して発生方向の情報を失う現象が顕著になる。この現象の理解は不十分で,先行研究では,実験結果と理論の予想とが有意に異なることが未解決問題になっていた。 本研究では,この問題の解決の手掛かりを得ることを目的として,世界初の手法を用いた実験を考案しチャレンジした。そして,初期のデータからは,今後に課題は残しつつも,先行研究では得られなかった散乱強度の波長依存性という詳細情報を得られることを世界で初めて示せたことは学術的に大きな成果である。
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