研究課題/領域番号 |
18K03755
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 教博 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (80302248)
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研究分担者 |
後藤 和久 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10376543)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 古地磁気学 / 津波性巨礫 / ナノバブル / 巨礫 / 津波 / 泥流堆積物 / 年代決定 / 粘性残留磁気 / ラハール / 地磁気年代 / 古地磁気年代 |
研究成果の概要 |
本研究では,地磁気を利用した年代推定法を高度化し,トンガ王国や先島諸島に分布する津波性巨礫や火山地域に分布する泥流堆積物中の巨礫に応用することで,これら巨礫の定置年代を推定することを試みた。また,長期間地表で風雨や熱水にさらされることで,鉄酸化物が生成して巨礫の残留磁気に影響を及ぼすことがあるため,この不要な鉄酸化物を化学的に還元化する手法を確立することもおこなった。その結果,これまで伝統的に利用されてきた指数関数型緩和理論ではなく,拡張型指数関数型緩和理論が天然の結果を説明できることを実証した。また,ナノバブルによる還元化学消磁法を実用化し,これまで見えなかった2次磁化成分を見出せた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
三陸沿岸には多くの巨礫があり,その巨礫を祀る神社が多い。これは巨大津波を経験した先人が,未来の私たちに宗教儀式として,津波の危険性を知らせるためのタイムマシーンなのだろう。しかし,津波の危険性は理解できても,「いつ・どれぐらいの規模」の津波が襲ったのかの定量的なデータはわからない。さらに,巨礫が移動したことから規模は推定できても,「いつ」については推定する術がこれまでなかった。本研究にいたるこれまでの地磁気による年代推定研究により,巨礫ひとつから「いつ・どれぐらいの規模」の津波が発生したことを推定できる手法を開発した。これにより,宗教的なお祀りだけでなく,津波に関する定量的な知識が得られる。
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