研究課題
基盤研究(C)
金と白金族元素は自然界においてミクロなスケールで偏在しており、微小なために顕微鏡でも見えないことが多い。様々な金鉱床から産する黄鉄鉱の10マイクロメーター以下の微小領域において金-ヒ素濃度を二次イオン質量分析法(SIMS)で定量分析し、金の存在形態や熱水の性質を推察した。一方、海山から採取した鉄マンガンクラスト中の白金濃度をSIMSで分析し、白金の存在形態を明らかにした。また、鉱物の安定同位体比測定により、金属鉱床を生成した熱水の性質を明らかにした。
金と白金族元素は、産業において様々な重要な役割を担っている。これら希少な元素は自然界においてミクロなスケールで偏在している事が多いために、未解明な課題も多い。陸上の様々なタイプの金鉱床と、将来の資源として注目される海底の鉄マンガンクラストを対象として、二次イオン質量分析法(SIMS)で金と白金を微小領域分析し、それらの存在形態を明らかにした。安定同位体比分析による鉱床鉱物の研究と合わせ、これらの研究から学術的には鉱床の成因解明、社会的には資源を得るための知見が得られる。
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