研究課題/領域番号 |
18K03762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
白井 正明 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (50359668)
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研究分担者 |
宇津川 喬子 立正大学, 地球環境科学部, 助教 (20822711)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自然災害 / 堆積物 / ハイパーコンセントレイテッド流 / 礫 / 南海トラフ地震 / 巨大土石流 / 礫の配列 / 土石流堆積物 / ハイパーコンセントレイテッド流堆積物 / 巨大崩壊 / 中部山岳 / 安倍川 |
研究成果の概要 |
静岡県安倍川上流域の一部には,源流域の大谷崩の大崩壊により発生した土石流から遷移したハイパーコンセントレイテッド流 (HCF) 堆積物が分布する.堆積物の大部分は厚さ10 cm以上の大礫層と中礫層が互層した成層礫層であるが,中礫層と大礫層も礫の長軸の方位と基質の粒度組成の差異から,中礫層とその直上の大礫層で1組のtraction carpet(強い水流によって水底の粒子が引きずられて移動する状態)を形成し,それが一度のイベントで次々に堆積したと推定し,HCFの性質解明を1歩進めることができた.またその上に堆積する土石流状の堆積物の下半部が主にHCFの浮遊物質の堆積物と推測した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハイパーコンセントレイテッド流 (HCF)は粒子濃度が土石流と通常の洪水流の中間的な存在と定義されているが,不明な点が多い.安倍川のHCF堆積物の大部分を占める成層礫層で,大礫層と中礫層それぞれの礫の長軸の方位と礫間を充填する砂泥の粒度組成に基づき,水底の礫層上部では強い水流により大礫が転動し,下部では中礫が土石流と同様に集合状態で移動・堆積することを明らかにした. この中礫層と大礫層のオリエンテーションの組み合わせは特異的であり,小規模土石流の繰り返しや通常の洪水堆積物の繰り返しとHCF堆積物を判別するに極めて有用であり,今後HCF堆積物の特定およびHCFの理解に貢献が期待できる.
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