研究課題
基盤研究(C)
岩石中の微量元素は、鉱物粒界に偏析して地球内部の物理・化学的性質そのものを劇的に変化させる。そのため、微量元素の粒界における最大固溶量を定量化する事は、岩石の本質を知る上で、基本的な情報となる。本研究ではカンラン石多結晶体中の不適合元素の固溶限界の実測を目指して、粒界の実効体積が非常に高い試料の合成技術と、粒径制御技術、微量元素添加技術、試料局所領域の元素濃度分析の確立を行った。不純物元素添加試料として、純粋なカンラン岩に特定の粒界偏析元素を添加した試料と天然由来原料から合成した多種多様な不純物元素を含む試料を準備した。合成試料の粒界近傍における3次元の元素マッピングと濃度測定を実施した。
岩石中の狭い構造体である粒界近傍での不適合元素の固溶量の定量化を可能にする試料合成及び元素添加技術、三次元元素マッピング・濃度測定の手法を確立した。合成した高品質の試料は、岩石の粒界の物理化学現象の測定に最適でマントル物性の化学効果の解明に貢献できると期待される。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 7件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 7件)
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