研究課題/領域番号 |
18K03815
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
古市 幹人 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(数理科学・先端技術研究開発センター), グループリーダー (50415981)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | DEM / 付加体 / 大規模計算 / 応力鎖 / 地質構造発達 / SHmax / 構造発達 / 岩石破壊 / 堆積層 / HPC / 地震発生 / 数値シミュレーション / 岩石3軸圧縮実験 / 砂箱実験 / 沈み込み帯 / 大規模シミュレーション |
研究成果の概要 |
本研究は、大規模DEMシミュレーションを用いて付加体の構造発達を模擬し、テクトニクスにおける粒状体の役割を探るものである。実スケールの数値砂箱実験では、断層形成時にアーチ状の応力鎖が自発的に形成され、波構造が発達することを発見した。これは、地殻変形が地質学スケールの不均質だけでなく、微視的な不均質からも生じ得ることを示唆した。また、粘着力を加えた数値岩石箱シミュレーションでは、付加体特有の断層構造が再現され、粘着力のヒーリングが断層発達に大きな影響を与えることが明らかになった。さらに、地震波を伴う破壊的な要素運動を再現し、その波動伝播速度や断層破壊速度が現実と整合する結果を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
付加体内部の応力状態を理解することは、地震発生や日本列島の成り立ちを解明する重要な手がかりとなります。そこで、付加体的な構造発達を大規模粒状体シミュレーションを用いて研究しました。そして、断層形状の初期発達において、断層形成時に粒子が集団運動を介してアーチ状の応力構造を自発的に形成することで、断層が水平方向に湾曲することを発見しました。この結果は、大域的な断層の湾曲が、従来議論されてきた海山やプレート運動といった地質学スケールの不均質性だけでなく、地殻に内在する微視的な不均質が集団運動を介して現れる巨視的な変形、つまりスケールをまたいだ地殻の変形プロセスにも起因し得ることを示唆しています。
|