研究課題/領域番号 |
18K03827
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前田 晴良 九州大学, 総合研究博物館, 教授 (10181588)
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研究分担者 |
田中 源吾 金沢大学, GS教育系, 助教 (50437191)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | タフォノミー / 師崎層群 / 深海魚化石 / 発光器 / メラノソーム / ハダカイワシ類 / ソトオリイワシ科 / 軟体部保存 / 腐敗 / 古生物学 / 化石鉱脈 |
研究成果の概要 |
中新統師崎層群産の深海魚:ソトオリイワシ類化石の発光器の保存をタフォノミーの視点から精査した.その結果,集光レンズ,反射板,色素などの形態が顕微鏡レベルで保存されていた.また赤外線および紫外線撮影により,可視光では識別できなかった軟体部の痕跡や発光器の形状を鮮明に捉えることに成功した.さらに,TEMおよびTOF-SIMS分析の結果,反射板の一部にメラノソーム(色素メラニンを含む光吸収組織)が保存されていることがわかった.深海魚の発光器を構成していた有機物質が化石中に保存されている可能性がある.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来,海外に比べて日本は化石の保存が悪いといわれ,その分,化石鉱脈と呼ばれる軟体部保存を示す例外的な化石の研究において西欧諸国の後塵を拝していた.今回,約1,600万年前の師崎層群産の深海魚化石が発光器の痕跡を保っていることを明らかにし,世界的に著名な化石鉱脈に匹敵するレベルの化石鉱脈が日本にも存在することを示した.これは,変動帯に位置する日本固有の化石鉱脈の研究が有望であることを示したものといえる.
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