研究課題/領域番号 |
18K03871
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
静 弘生 静岡大学, 工学部, 助教 (80552570)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ニッケルチタン合金 / NiTi合金 / 相変態 / 超弾性 / マルテンサイト変態 / 結晶粒界段差 / 予加熱 / 形状記憶 / TiNi合金 / 応力誘起マルテンサイト変態 / 異方性 / 粒界段差 / 結晶粒界 / ヤング率 / 形状記憶特性 / ニッケルチタン |
研究成果の概要 |
本研究ではニッケルチタン合金(TiNi合金)の切削加工実現に向けて,材料の超弾性が切削加工現象に及ぼす影響を検討した.その結果,NiTi合金の切削加工では超弾性の影響より仕上げ面に通常の金属加工では見られない大きな結晶粒段差が生じることがわかった.切削力測定とハイスピードカメラの観察では,NiTi合金の切削加工で加工開始時と終了時に応力誘起マルテンサイト変態による超弾性が被削材の弾性回復を引き起こし,切り残しの発生と工具摩耗の促進を招くことがわかった.また,被削材を相変態限界温度以上に予加熱して加工することによって,被削性や寸法精度,切削抵抗,工具寿命の改善が可能であることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TiNi合金は一般的に超弾性・形状記憶合金として知られており,その特性を利用して工業,医療,日用品など様々な分野で使用されている.これらの製品を作製するには切削加工が必要であるが,この材料は非常に被削性が悪い超難削材である.これはNiTi合金の上記に挙げた特異な性質が切削機構に複雑に影響するためであるが,この具体的な影響は未だ明らかになっていない.本研究ではNiTi合金の超弾性が切削機構に及ぼす影響を解明するとともに,被削材の予加熱により被削性や工具摩耗・加工精度の改善が出来ることを示した.この結果は,産業面における超弾性・形状記憶合金の利用拡大と消費者の利便性向上に貢献できると考えられる.
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