研究課題/領域番号 |
18K03973
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
大川 富雄 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (20314362)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | クエンチ / リウェット / 熱伝達率分布 / IRカメラ / 無次元相関式 / クエンチング / クエンチ速度 / クエンチ温度 / 機構論的相関式 / 高温面冷却 / 濡れ開始温度 / 相関式 / 液膜進展速度 / 沸騰熱伝達 |
研究成果の概要 |
高温壁の流下液膜冷却では、液膜先端近傍における熱伝達率分布が液膜の流下速度(クエンチ速度)に大きく影響する。しかし、実験データが不足しているため、この基本的な体系における熱伝達率分布については、信頼に足る相関式が存在しない。本研究では、高速度IRカメラを用いて、クエンチ点近傍における伝熱面温度分布の時間変化を、高時間分解能かつ高空間分解能で計測した。さらに、得られた実験データを用いて、熱伝達率分布を予測する無次元相関式を開発した。本相関式を用いれば、実験で計測されたクエンチ速度を高精度で再現できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高温固体の沸騰冷却(クエンチ)は、日本刀の焼き入れや鉄鋼材料の熱処理で見られる身近かつ重要な熱流動現象である。特に、原子力発電所で冷却材喪失事故が生じた場合、高温となった炉心に冷却水を注入して、燃料棒を再び濡らす(リウェット)させる必要がある。このため、クエンチあるいはリウェット時に、液体によって濡らされた領域が進展する速度(クエンチ速度)を予測することは、日本刀や鉄鋼材料の品質及び原子力発電所の安全性に関係する重要な技術である。本研究では、クエンチ速度予測の根幹となる熱伝達率分布データを世界で初めて計測することに成功し、熱伝達率分布データに基づく熱伝達率分布相関式を世界で初めて開発した。
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