研究課題/領域番号 |
18K04024
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
富岡 隆弘 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (00425860)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 弾性振動 / 制振 / 動吸振器 / 粘弾性体 / マルチモード制振 / パッシブ制振 / 減衰 |
研究成果の概要 |
本研究では,粘弾性体の多方向への振動を動吸振器として活用する柔軟構造物の弾性振動のマルチモード制振に取り組んだ.鉄道車両の台枠部を約1/10スケールで模擬した細長い平板構造体を用い,その弾性振動特性の評価システムを構築するとともに,マルチモード制振デバイスの検討を行った.そして,球状高吸水性樹脂を用いたマルチモード制振デバイス,質量(金属製立方体)を多方向から粘弾性体で弾性支持しその圧縮量を変更することで制振対象周波数を調整する機構を持つ制振デバイス,球状粘弾性体に球状質量体を埋め込んだ多軸動吸振器,などを提案し,いずれも上記台枠を用いた実験によりマルチモード制振効果を確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軽量化や構造簡素化に伴い機械構造物の弾性振動が問題となるが,弾性振動は様々な形状で生じ,特定のモードを対象とした制振では不十分なことが多い.本研究は構造物の弾性振動のマルチモード制振に取り組んだもので,センサやアクチュエータ,制御システム等が不要で低コストの制振法であり,広く産業応用が見込める.提案したデバイスを実構造物に適用してマルチモード制振効果を確認しており,実現可能性が示されているほか,特許出願も行っている.また,鉄道車両の乗客による車体のマルチモード制振効果をもとにした従来にない発想による制振法である.以上より学術的意義と,社会的意義を有する成果が得られていると考えている.
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