研究課題/領域番号 |
18K04234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 舞鶴工業高等専門学校 (2020) 京都大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
西 佑介 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10512759)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 抵抗変化 / 金属酸化物 / 量子化コンダクタンス / コンダクタンス変動 / 酸素空孔 / 熱処理 / 酸化物薄膜 |
研究成果の概要 |
二元系金属酸化物を用いた抵抗変化型メモリにおける量子化コンダクタンスの発現に関する基礎研究である。白金と酸化ニッケルからなるメモリ素子において、酸化ニッケルを特定の条件で堆積した場合のみ、素子への電圧印加過程でコンダクタンスの量子化が見られる。この起源は量子ポイントコンタクトをなす導電性フィラメントであり、熱や電界によって変化することがわかった。また、この素子を還元雰囲気で150℃以下の比較的低温で熱処理を施すと、柱状構造を有する酸化ニッケル中の欠陥である粒界に偏析している酸素空孔のばらつきが抑制され、素子コンダクタンスの分布が低減される結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代の不揮発性メモリとして期待されている抵抗変化型メモリの動作原理は、完全には解明されていない。代表者は白金と酸化ニッケルからなるメモリ素子で見られる、量子化コンダクタンスとよばれる特異な量子現象に着目して、抵抗変化の起源に迫ることを試みた。さまざまな実験やシミュレーションを経て、抵抗変化現象が熱や電界に起因して起こることを半定量的に確認することができた。また、抵抗変化特性のばらつきが、酸化ニッケル中に存在する欠陥列の分布に起因し、特定の条件で熱処理をすることによりこの分布を制御し、ばらつき低減につながる結果を得た。抵抗変化型メモリの特性ばらつき抑制手法の提示につながる成果である。
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