研究課題/領域番号 |
18K04267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
田中 愼一 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (00556243)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 整流器 / ダイオード / 共振 / マイクロ波 / 環境エネルギー / エネルギーハーベスティング / FET / 閾値電圧 / コイル / 整流回路 / 環境発電 / 広帯域 / GaN / 時間反転双対性 |
研究成果の概要 |
RFエネルギーハーベスティングの実現に向けて,微弱な環境電波に対応できる新しい整流回路を検討した。微弱電波の整流を阻害する要因の一つは,ダイオードの有限の閾値電圧をもつことである。本研究では,ダイオードがもつ寄生容量を逆手にとって,ダイオードと直列接続した外部コイルを寄生容量と共振させることで,コイルの誘導起電力の効果により閾値電圧を実質的に低減させ,コイルを使わない場合と比較して20dB以上入力感度を改善できることが実証した。さらに,一般に共振を利用すると回路特性が狭帯域化する課題に対して,複数共振モードを用いることで国内地上デジタルTV放送の電波帯をカバーすることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低炭素化社会の実現に向けて,再生エネルギーのほか環境エネルギーを利用する技術(エネルギーハーベスティング)が注目されている。本研究は,通信放送用の電波からエネルギーを回収する整流器の研究に取り組んだ。克服すべき課題の一つは,整流動作を担うダイオードの閾値電圧(動作のための最小電圧)がゼロではないため,ダイオードが微弱電波に対して反応しないことである。本研究では一般に性能の阻害要因でしかないダイオードの寄生容量を逆手にとって,寄生容量とコイルを共振させることで課題を解決した。これは汎用ダイオードを使えることを意味し,本成果はエネルギーハーベスティングの実用化に向けて大きな一歩になると期待される。
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