研究課題/領域番号 |
18K04703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岸本 堅剛 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (50234216)
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研究分担者 |
赤井 光治 山口大学, 国際総合科学部, 教授 (20314825)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 熱電材料 / クラスレート化合物 / 電子構造 / キャリア伝導 / 伝導経路 / キャリア移動度 |
研究成果の概要 |
まずは,代表的なタイプ1クラスレートBa8M16Ge30 (M = Al, Ga, In)について,サンプル作製ならびに特性評価と電子構造計算を用いた理論考察を組み合わせて,キャリア伝導や熱電特性を支配する要因を調べた。その理解の上に立ち,熱電材料の開発として,いくつかの新規クラスレート化合物について,サンプル体を作るとともに,特性評価した。また,それぞれに対して電子構造計算も実施した。さらに,クラスレート化合物を用いて熱電発電モジュールを試作し,高温側温度700 K,温度差400 Kの条件で変換効率8.4 %を達成した。高いキャリア移動度に着目し,クラスレート以外の熱電材料の開発も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては,ゲスト-ホスト構造をもつ半導体のキャリア伝導の取り扱い方法を提示したことである。クラスレート化合物では,従来,ホスト-ホスト間の伝導のみが強調されすぎていたが,実際にはゲスト-ホスト間の混成軌道もキャリア伝導を担っていることを示した。また,ゲスト原子のラトリング振動がキャリア伝導に及ぼす影響については,これまでほとんど議論されていなかったが,ある程度の理解を与えることができた。社会的意義としては,高性能な熱電材料および熱電発電モジュールを開発したことである。熱電発電は,各種排熱から電気エネルギーを生み出すことができ,エネルギー問題解決の一助となりうる。
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