研究課題/領域番号 |
18K04760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 鈴鹿工業高等専門学校 |
研究代表者 |
南部 智憲 鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (10270274)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 水素分離 / バナジウム酸化物 / 金属膜 / 酸化 / 還元 / 水素透過 / アンモニア / 触媒 / XPS / 水素 / 構造・機能材料 / 反応・分離工学 / 触媒・化学プロセス / 金属物性 |
研究成果の概要 |
Pd触媒をコーティングしていないV膜が水素を透過する反応機構を解明するために、水素透過反応中に生じる表面V種の変化を調査した。酸化・還元処理直後の膜表面のV0 + / V2p3 / 2の割合は約2%であり、V3 +の量がV4 +よりも多い。表面のV種組成のこの微妙なバランスがPdコーティングフリーV膜の高い水素透過能に寄与していることを明らかにした。酸化・還元処理された膜表面のV種は、長時間の水素透過試験中にV3 +がV4 +に酸化されることにより、V3 + <V4 +に変化する。このようなV種組成のバランスの喪失が水素透過能の低下の原因であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素を2次エネルギー源とした水素社会の構築に向けて、高純度の水素燃料を効率良く低コストに製造する技術の確立が求められている。こうした背景の中、金属膜による水素分離・精製法は最も効率良く超高純度の水素が得られる方法として注目されている。本研究では、高価な貴金属を使用しないバナジウム単体膜での水素透過反応機構を明らかにした。また、これまで水素透過反応を阻害していると考えられてきたバナジウム酸化物層が水素透過反応に効果的に寄与しているという新たな学術的知見を明らかにした。この研究成果により、将来の水素需要拡大に備えた完全貴金属フリーバナジウム膜の開発が加速する。
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