研究課題/領域番号 |
18K04836
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡邊 浩 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (50625316)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 光触媒 / 時間分解分光 / THz分光 / 光触媒反応 / 時間分解テラヘルツ分光 / 時間分解測定 / 光物性 |
研究成果の概要 |
我々は光触媒[Re(CO)2(bpy){P(OEt)3}2](PF6)における時間分解テラヘルツ全反射分光測定を行い、光照射後の還元剤であるTEOAからRe錯体への電荷移動ダイナミクスを観測した。1.35THzにあるTEOAとRe錯体との間の分子間振動モードが光照射後9ps経過後に1.7THzへとシフトすることが観測された。このことはTEOAからRe錯体への電荷移動の前駆現象としてTEOAがRe錯体へと近づいて行っていることを示していると考えられ、時間分解テラヘルツ全反射分光という新しい手法を用いることで電荷移動反応だけでなくその前駆現象である分子移動の観測に成功したといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年人類が直面しているエネルギーにかかわる2つの大きな問題、化石燃料の枯渇、および二酸化炭素の増加に伴う地球温暖化の問題を同時に解決する手段として人工光合成などの光触媒反応の研究が進んでいる。人工光合成反応において二酸化炭素の還元反応の高効率化が最も重要な課題であり、その為には光励起された電子ダイナミクスを明らかにする必要がある。我々が行った時間分解THz全反射分光という手法は液体中の分子間距離の時間変化を知ることができ、光反応過程において電荷移動反応の前駆現象として金属分子と還元剤の距離が縮まる様子を観測した。このことは触媒反応の高効率化する上で重要な役割を果たすと考えられる。
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